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1ー8 ハードモード
躾直し
そうきいて僕の体が震えた。
「あっ・・お、お許しを」
僕の頬を涙が伝う。
ラクウェル兄は、なおも僕の股間を踏みにじりながら告げた。
「お前のような躾の悪いペットは、飼い主が責任を持って躾てやらなくてはな、レリアス」
「はっ・・うぐっ!」
僕は、痛みと恐怖で知らぬ間に漏らしていた。
ラクウェル兄は、床に広がっていく液体に顔をしかめた。
「お漏らし、か?下の躾からしなくてはいけないのか?この駄犬が!」
「あっ・・うっ・・」
僕は、恥ずかしさと情けなさに涙を流していた。
ラクウェル兄は、足をひくと僕の肩をどん、と壁に靴裏で押し付けた。
「ふん。聖女、か。これは、俺には、男にしか見えんが」
「あ、の・・失敗、して・・」
「ほう、失敗した、と?」
ラクウェル兄が興味なさげに口許を歪める。
「どこまでも使えない奴だな、お前は」
ラクウェル兄が足を外して僕に背を向けた。
「湯浴みして待て。俺は、少し、ローザと話してくる」
ラクウェル兄が部屋を去ると、僕は、ほっと吐息をついた。
「あれ、何?」
僕たちのやり取りを黙って見ていたテシガアラが僕に訊ねた。
テシガアラは、僕のそばにくると手を差し伸べた。
「大丈夫?レリアス君」
「あ、ああ」
僕は、テシガアラの手をとった。テシガアラは、僕を引っ張って立ち上がらせると僕の夜着を脱がせた。
「あんたが何者で、なんであいつにいいようにされてるのかは知らないけど」
テシガアラは、僕の下履きを脱がせようと僕の下半身へと手を伸ばす。
「ここは、そういう世界なの?」
「そういう?」
僕は、下履きを脱がせようとするテシガアラの手を拒むと自分で下履きを脱いで裸になった。
すぐにドアが開いて娼館の下働きの男たちが入ってきて風呂の準備を始めた。
男たちは、手際よく僕が漏らした跡を片付け僕を湯に入れると体を洗い始めた。
テシガアラは、僕が風呂に入っているのを離れたところから見ていたが、はぁっとため息をつく。
「せっかく異世界に来たのにハードモードかよ」
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