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なんだかボーっとします。
フラフラします。
大丈夫ですか?
もしかして熱中症じゃありませんか?
かも。
日陰に行きましょう、ここは陽があたります。
ありがとうございます。
日陰、できれば暗闇がいいです。
暗闇に連れていってくれませんか。
暗闇?
いいですよ、さあ、わたしの肩につかまってください。
お世話になります。じゃあ。
、、、、、、、
、、、、
あ、ちょっと、なにをするんですか!
ちょっと待って、あ、ああ、ダメ、ダメです、、
動かないで。
じっとしててください、すぐ済みます。
ちょっと、ダメです!
痛い、痛いです!
すぐ済みます、我慢してください。
な、なにをしてるんですか!
あなたの首に噛みついて「血液」を吸ってるんです。すぐ済みます。
あ、あ、あなた、もしかして吸血鬼!?
ええ、吸血鬼男爵です。
わたくし、いつもは暗闇の中の棺桶で暮らしてるんですが、今年の夏はあまりにも暑いもんですから、つい道路に出てきてしまいました。
な、な、なるほどそれで熱中症に。
ちようどあなたが来たので、あなたから血をいただこうと思いまして。なあに、すぐ済みます。痛くないように吸いますから。
あの、できれば400CCほどにしてもらえませんか。それから、首の穴はできるだけ小さくしてください。
分かりました、じゃ400で。
穴も小さくします。
わがまま言ってすみません。
いえ、いいですよ。
おわり
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