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職員「鈴木さん?!どこに行く気ですか?ロウくんの部屋は今行っちゃあ?!」
鈴木「ロウ、入るな。…お、っと。」
ロウが昨夜吐いたであろう物が床にそのままとなっていて、毛はボサボサになっていた。ある程度、脳内で状況を整理し、まずはロウを風呂に入れることにした。
朝陽「ロウ、一旦こっちおいで。」
少し驚いてはいたものの、迷いもせず足元に来てくれたロウの頭を撫でながら、森に向かって吐き捨てる。
「…掃除は君に任せるね。君がその後どうなるかは、今でも変えられるから。それじゃ。」
「……」
朝陽「返事は?」
ニコッと営業スマイルをしてやれば、森は怯えた様子でこちらを見つめていた。
「はい。やらせていただきます。」
朝陽「うん。…それじゃ、ロウ。とりあえず新しい俺の部屋に行こっか。」
頭や脚、手の包帯にロウの意識がいかないよう、優しく胸の前で抱っこし、新しい俺の部屋へと歩いていく。新しい部屋は元より狭いが、風呂があるのが利点だと思う。
部屋に着いたとき、ロウの目はキラキラと輝いていて、まるで小さな子供のようだった。
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