「のびる」から「パニック」へ

「あの話、２月以降になると思う」
　単身赴任解除の時期が延びた。
　今年の繁忙期は６月のため、ＧＷ前から忙しいことはわかっているのでその寸前はありえないだろうとの事だった。

　この頃はもう「保冷剤もあると荷物が重たくなるから」と言って、帰省時に冷蔵物を持って戻らなくなっていた。
　私の負担を考えてかと思いきや「またクール便で送って」との事。
　いや、１日ロスしちゃうじゃん？
　食品を送るのは、冷凍便だけになっていた。

「２月に単身赴任解除になるメンバーが決まった。一気に解除するわけにいかないからって、俺はそれに含まれていない。次の時期は未定だ」
　また延びた。
　お子さんが小さい、親の介護が必要、持病があるなどの社員を優先して選出したとの事。
　それは仕方がないね、と納得。

「繁忙期が終わった頃の６月末になるかな。家で仕事をする部屋が欲しい。出来れば２階に」
　おぉ、ちょっと現実的になってきたな。
　指定があったその部屋は今、旦那の趣味の物や子供が使わなくなったおもちゃ、教科書、私の作業場所、廃材置きとして物置部屋になっている。
　クローゼットと押入がある部屋だが、どちらも着なくなった服や電化製品の段ボールなどでいっぱいだ。

　断捨離するか……。

　６月まであと４カ月ほどはある。
　手当たり次第に捨てたり、必要な物もしくは判断がつかない物をまたどこかに詰め込むのでは無く、ちゃんと見極めて整理整頓していきたいとのんびり構えていた。

　片付けしては数日放置、片付けては数週間放置を繰り返した。
　一向に終わらない。

「単身赴任解除は７月かも。ひょっとしたらお盆かも」
　またまた延びた！
　でも片付けは全然進んでいないので、少し安堵する。

　最近ではもう冷凍便ですら、バレンタインや誕生日など行事がある時くらいしか送っていない。
　ぶっちゃけこっちの食事や子供のお弁当作りで精一杯だ。
　余分に作り冷凍しても、すぐにこっちで消費する状態。

　真の本音は「野菜が高くて余分な食材が買いにくいの！」ですが。