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食後は控室のソファでゆったりくつろぎながらおしゃべりを楽しみました。
わたくしは旦那様に蔑ろにされていること、旦那様には他に寵愛する人がいること、屋敷でもあの方と執務室にこもりきりで、一緒に食事をとる機会もすっかり減ってしまった事を涙ながらに訴えました。
そして旦那様不在の時は執務室の机には何もない状態なので、旦那様が部屋にこもって本当は何をしておられるのか分からないこと、便箋をたくさん使ってお手紙をあちこちに出しておられるらしいことも。
その証拠として、先日こっそり持ち出した便箋をお見せすると、エスピーア様は喜んで受け取り、これを調べてどんな手紙を書いているか調べて下さるとおっしゃいました。
そして、「こんなに美しくて健気な夫人を蔑ろにして愛人を囲うとはけしからん」「不貞の動かぬ証拠をたくさん集めて、社交界の皆さまの前でその罪を暴きましょう」とまでおっしゃったのです。
わたくしはそこまでしてくださるエスピーア様の真心が嬉しくもありがたく、はしたなくも思わず抱きついて自分から口付けてしまいました。エスピーア様は少しだけ驚いたご様子でしたが、すぐにわたくしの心を汲んで熱烈な口付けで応えて下さいます。
はじめのうちは軽く触れるだけのついばむような口付けでした。
それを何度も何度も角度を変えながら繰り返すうち、うっすらと開いた唇の間から舌が入り込んできてわたくしの口の中をなぶるように蹂躙します。
いつしかじゅぶじゅぶと卑猥な水音が響き渡り、はぁはぁと熱っぽい息遣いとまじりあって淫猥なハーモニーを奏でていました。
互いの身体の熱の高まりが、激しい心臓の鼓動を通して伝わって参ります。
もはやわたくしたちの間に言葉は要りませんでした。
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