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保田に体臭を指摘された田中は、更衣室に行きロッカーから汗拭きシートを取り出して、顔から拭き始めた。1枚、2枚、3枚と使い進め、5枚目でようやく、体中を拭き終えた。
保田さーん、見て下さい〜と役目を終えたシートを手にフロアに戻った田中。
「わっ汚な!それやば、めちゃくちゃ黒いやん。こっちにもってくんなよ。ふふっほんとに変なやつだよな。」
あまりの汚さに逆に笑ってしまった保田。しかし、仕事中に勝手に更衣室に戻ることはダメだとしっかりと伝えていた。
で、さっきの話なんすけどねと話し始めた田中に反省の色はなかった。
「なんでも、ダイエットのしすぎでぶっ倒れたみたいなんすよ。2階のおばさんが言ってました。いきなり副施設長になったから職員みんな非難してるみたいっすよ。」
ダイエット……?昨日見た限りでは痩せていたような気がする。カレン・カーペンターみたいなやつだなぁ。
「お前、情報早いなぁ。ダイエットか。お前が白メガネにご教授受けてきたらいいんじゃないか?」
田中は100キロを超えるでぶちんだったのだ。
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