1.Why

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確かに、コイツは従業員や常連客からは、好かれていて、尊敬だってされている。 人を惹きつける、天性の魅力を持っているようだった。 この数ヶ月見てて感じたのは、この男には裏表がない、媚びない 相手が誰だろうと、客はみんな同じで同等。 そして何より、従業員を大事にし、感謝している。 客と従業員の笑顔を見てる時、この男は1番幸せそうな表情をするし、トイレ掃除だって当番に自分も組み込んでいる。 私が、この男を嫌いなのは、単に自信過剰のチャラ男ってだけじゃない。 それは……。私とは正反対だから キラキラと輝いていて、周りの人間さえ笑顔にしてしまう。 光を無くして、闇に堕ちるだけの、穢い私とは真逆の人間。 私は、そっちに行けないし、行きたいとも思わない。 闇に堕ち、早く終わりを迎えたいーーーそれが望み。 「着いたぞ」 海沿いにある一軒の店。 どう見ても閉まってそう、だって外から見る限り、店内は暗くなっている。 オーナータクマの後を追い、私も店の前まで来た。 勝手に扉を開けて「わざとっすよね」と、誰かに話しかけている、急に腰に手をまわされ、店内へ引き込まれた。
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