1.Why

2/31
前へ
/340ページ
次へ
「いいオンナ見ーっけ」 「なになに1人~?」 「お兄さん達と遊ばない?何飲む?奢ったげるよ」 ここでは当たり前の光景。 下心全開の男達、それを待つ女達。 それ目的じゃない人の方が、少ないだろう。 「おい、1人になるなって。ーー誰?」 「知らない」 「コレ俺のツレなんだけど、何か用?」 通常より、低い声を出す男に、こいつ、こんな声も出せるんだ、なんて心の中で言葉にする。 「だよねぇ」 「いいオンナだもんねぇ、1人なワケないかっ」 「カレピと別れたら、遊ぼうね~」 ナンパ男達は、最後まで軽く、そしてフロアの方へ消えて行った。 「私のお守りは、いいって言ってんのに」 「は?お守りじゃない、ダチのピンチを救う、スーパーヒーローだっ」 私を助けた男に、白けた眼を向け。
/340ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加