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けどまぁ、翌日、呆気なく俺の理性は、吹っ飛んだけどな。
サナが急に、俺の胸に頭を付けてきたら、昨日までの純情な俺は、どっかへ行っちまった。
様子を見ながら、キスをした。
我慢できなくて、食いつくようなキスをすると、少し頭を後ずさりさせようとする、でもそんなのムリ。
項の少し上を固定してる手に、少し力も込めた。
舌を入れたらビクッと驚き、俺の舌から逃れようとするーー慣れてねぇ、のか?
ここまできたら、止めらるワケがない「止めるなら、今だ」なんて、言っておいてやめれる気なんかしない。
必死に声を我慢して、時々漏れる吐息に高揚した。
戸惑いながらも発した、その声に何回もイキそうになり。
名前を呼ばれたら、マジで離せなくなった。
見ず知らずの女になんか、名前を呼ばせねぇ。
セックスの最中は特に。
そりゃ学生の頃は、ヤってる最中に呼ばれてても、何も言わなかった。
それが、俺が名前を呼ばれるのがダメになった、原因でもある。
呼び捨てに出来る仲って事で、ヤった事がある女達は、自分は特別だって態度を取る。
すっげぇ面倒臭ぇ、誰も特別なんかじゃねぇってのに、ベタベタしてきて体さえ差し出せば、俺が文句言わねぇって、たかを括ってやがる。
ヤってる最中に呼ばれると、自分の名前までが、喘ぎ声の一種に感じるようになって、ダメになった。
それもこれも、単に俺がクズだったからなんだけど。
だから卒業してからは、俺は女に下の名前を呼ばせない。
ヤってる最中に呼ばれた時は、The END。
けど、サナにはーーー呼ばれてぇ。
「もっと俺の名前、呼べ」気づいたら突きながら、そう言っていた。
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