3.Crow

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「学生の頃さ、カフェでバイトしてた事あって、そこで覚えたんだ」 「なんか似合うかも、…なのに、何でハッカーになったの?」 「Sakuraiエレクトロニクスって、知ってる?」 私は頷いた。 日本のみならず、海外でも名の知れた大企業だ。 そっち方面に疎い私だって、会社の名前を知ってるくらい大きな会社。 「そこ、俺の実家」 「え」 「昔から、パソコンいじったりすんの得意だったんだよ、んでハッカー」 「次男なの?」 「長男ですよぉ。こう見えて俺、お兄ちゃん」 こう見えてって、ちゃんとアオは、お兄ちゃんっぽい。 だから、長男じゃない方が、不思議だと思ったから、さっき質問をしたのだ。 手際よく作られた、ホットチョコなるものが目の前に置かれ、マグカップからはユラユラと湯気が上っている。 「熱いから、気をつけてね」 「いい匂い」 「でしょでしょ~?コレだけは、ルイやタクマより上手く作れんの、俺」 「ルイさん?」 「ルイ、知ってんの?」 タクマに、連れて行ってもらった事があることを、簡単にアオに説明をした。 もしかして、あの時ルイさんが言ってた”あいつら”って、コーとアオの事? 「そっか…ルイはさ、俺とコーとはタメで、タクマとシグレは1個下なんだ。シグレ以外は、中学ん時からつるんでて、タクマ達が高校に入って少しした頃かな、タクマがシグレを連れてきて、そこからつるんでる」
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