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人形のように、着飾らせて写真を撮るヤツ。
自分のモノを、ボクに咥えさせるヤツ。
体を好き放題、スるヤツ。
アイツらは、何でもアリだった。
ボクは奴隷であり、人形だった。
初めて、公園って所で1人になれた。
そこには、同じ年の人間が楽しそうに遊んでいて、ボクは一緒に遊びたかった。
けれど、言葉が分からない…。
その子達が、何を言ってるのか、分からなかったんだ。
ボクは、世界で1番話されている言葉、英語で話しかけてみた。
すると、子供達は顔をしかめて、母親達の所へ逃げて行ってしまった。
なぜ逃げられたのかさえ、分からないまま、呆然と立ち尽くした。
さっきまであった、楽しそうな笑い声はなくなり、静まりかえる公園。
「あちょぶ?こっち」
そんな時、ボクの手を、小さな手が掴んできて、分からない言葉を、言いながら引っ張った。
「おちろを、ちゅくんの」
「Ochiro?」
「うんっ、おちろ」
キラキラした瞳で、愛らしい笑顔を向けた女の子は、言葉が通じない事なんて、お構いなしだった。
ボクは嬉しかった、言葉なんてどうでもいい、何語とか関係ない。
だって、ほらっ、こんなにも楽しいんだから。
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