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プロローグ
少年は言った、燃える瞳で。
あれはもともと、俺たち一族が暮らす土地だった。それをやつらが、誰のものでもない土地だからと、法手続きをして自分のものにした。そう、法を盾に乗っ取ったんだ。そんな卑怯な真似、赦せるわけがない。他の仲間が諦めても、俺だけは赦さない。この腕一本で、取り戻してみせる。何年かかろうとも、いつか、きっと—。
「だからさ。あんたは、それを見届けてくれよ」
それは、遠い日の約束。
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