人生をがんばった山上さん

　集められたのは20代から30代までの男女10人ほど。
職場も仕事も全然違っていたけれど活動するにつれて、みんな仲良くなっていった。

さて、山上さんは誰かというと、この青年部のリーダーでありながら、腰が低く年下の者にも優しい人だった。
一番年上で私より10歳くらい上だったと思う。

活動が終わるとご苦労様会と称した飲み会があり、2次会はカラオケボックスと決まっていた。

カラオケボックスに行くくせに誰も1番はじめに歌うのは嫌なのだ。
決まってみんなから

「山上さん、なんか歌ってくださいよ！」と声がかかる。

山上さんは歌がはっきり言って下手だから、その後の方が歌いやすいのだ。

ご本人はそれを理解しているのかいないのか定かではない。

…って言うか、わかるだろ！