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それから10年ほど経った七夕祭りの人混みの中で私は山上さんを偶然見かけたのだ。
奥様と思われる女の人と小さな男の子、二人と手を繋いで歩いていた。
楽しそうだった。
私は声はかけなかったけれど心底、嬉しかった。
あぁ、幸せそうで良かったとあの当時のことに対してやっと許してもらえた様な気持ちになった。
山上さんは許すも許さないも、そんなことはなかったのだろうけど。
それは私の中の自己満足なのだろう。
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