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やっと観念したかのように、アーネストは大きく息を吐いた。
「先ほども言ったが、俺はお前より二十歳も年上だ。お前には、お前に相応しい男がいる」
「おりません。アーネストさま以上の男性なんて、おりません。アーネストさまは、そこまでしてわたしと別れたいのですか? わたしのことが嫌い?」
「嫌い、ではない」
「嫌いでないのであれば、何も問題はないですね。このまま、婚姻関係を続けるとしましょう。それに、さっきも離縁届は破いてしまいましたしね。まぁ、アーネストさまがいくら用意したとしても、わたしはあれにサインする気はありませんけれども」
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