第二十話

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「ジョアンさんも共犯なんですか? アーネストさまには他に好きな女性がいらっしゃるんでしょ? それを知っていて、協力したんですよね?」 「え? は? あ、ちょ、ちょっと。どういうこと? え? 閣下、奥様に言ってないの?」  今度はジョアンまでもがあたふたし始める。だけどオレリアは、そんなことおかまいなしにまくし立てる。 「ですからこの首飾りは女性のものですよね!!」  バンと机を叩くと、ケースに入ったままの首飾りがほわんと浮く。 「奥様、誤解です。それは閣下が、奥様に……」 「そんなの。二人で口裏を合わせれば、いくらでも言い訳できますよね」 「閣下! 閣下からもなんとか言ってくださいよ。奥様、完全に誤解しているじゃないですか。それもこれも、閣下が……あ!」  ジョアンがいきなりアーネストの机の引き出しを開け、中身を取り出そうとしている。 「おい、ジョアン。お前、何をしてる」 「何をって。閣下が女々しく大事にしまっているアレを見せたら、奥様だって納得すると思うんですよ」 「やめろ、って。なんでお前がそれを知っている!」
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