第三話

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 嫁いですぐに、国王は側妃と共に何日も寝室にこもったという噂すらある。その結果、生まれたのがオレリアなのだ。  しかしオレリアを身ごもってから、国王はオレリアの母親に興ざめしたらしい。懐妊がわかった途端、母親を離宮へと追いやった。そしてオレリアの母親が亡くなると、今度はオレリアをあのちっぽけな小屋へと追い出したのだ。  それでもオレリアは王女。必要最小限の教養は必要だろうとのことで、プレール侯爵夫人が教育係としてつけられた。プレール侯爵夫人は、王妃の遠縁とも聞いたことがある。 「先ほどの挨拶を見ても、所作は申し分ないだろう。きっとクワイン将軍もお前を気に入るはずだ」  それはどうだろうか。  何よりもオレリアはまだ八歳である。しかも、十分な食事を与えてもらえているとは言えない。使用人の同じ年の子どもたちよりも、貧相な体つきをしているだろう。  そんな子どもが嫁いだら、クワイン将軍だっていい迷惑だろうに。  だけどそれを発言することなどオレリアには許されていないし、この縁談を断れる力もない。ただ、国王の言葉に従うのみ。 「ですから、オレリア」
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