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アーネストが、骨のついた肉を取り分けようとしてくれたが、オレリアはそれを断った。もう、お腹がいっぱいなのだ。粗食を続けていたオレリアは、多くの肉を食べられない。それはここに来る間、立ち寄った領主館のもてなしや、宿の食事でも同じだった。
口の中が油っぽくなったので、グラスに手を伸ばす。オレリアの飲み物はお酒ではなく、もちろん果実水である。
それを口につけるオレリアを見た族長は、鼻で笑う。
「まさか、アーネストの花嫁に、このような子どもを送ってくるとは。我らもずいぶんと舐められたものだ」
「親父」
「ダスティン」
国王の父親を国王が咎め、その国王をアーネストが咎めた。
「オレリア、見苦しいところを見せた」
「いいえ。お気になさらないでください。事実ですから」
そこでオレリアはナイフを置いて、ナプキンで口を拭く。
「わたしがいましたら、美味しい食事も不味くなるでしょう。失礼ながら、先に退室させていただきます」
オレリアの前には、まだたくさんの食事が残っているにもかかわらず、彼女は席を立った。
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