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アーネストは、相変わらず軍服姿であるが、今日だけはその色が白だった。これがミルコ族の正装のようだ。派手な装飾もない、動きやすそうな軍服であるが、色がかわっただけでも雰囲気ががらりとかわる。
「……はい。今も、緊張しております。粗相をしてしまわないか……」
「気にする必要はない。知っての通り、ハバリー国にはたくさんの部族が集まっている。今日、招待したのも各部族の族長たちだ。彼らは、自分たちの伝統に従って食事をするから、相手の作法がどうのこうのとは言わない」
まるでオレリアの心を読んだかのような言葉に、気持ちが軽くなった。
プレール侯爵夫人からは「作法がなっていない」と幾度となく怒鳴られ、打たれた。その恐怖が心のどこかに巣くっているのだ。
「そのドレスも、よく似合っている。俺はそういったことに疎いが、あまり見たことのないデザインだな」
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