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そういうクイズだろうか。
「だったら、ヒントを出してやれよ。もしくは、親父がどう呼ばれたいか、さっさと答えを言えばいいだろう?」
「すぐに答えを言ったら面白くない。これは、儂とオレリアの仲を深めるための儀式だ」
「あらあら、あなたったら」
シャトランも楽しそうに目を細める。
「わかった。オレリアにヒントを出そう。アーネストから聞いたか? アーネストは、儂が育てたようなものだ。あいつの父親は、あいつが生まれてすぐに部族間のいざこざに巻き込まれて亡くなってしまったからな。あれの母親には悪いことをした。だから、アーネストをこちらで責任を持って育てたいと、そう申し出たのだ」
「つまり、アーネストさまの父親代わりであったと?」
「そうだ。そして、そのアーネストと結婚したお前から見たら、アーネストの父親代わりの儂は何になる?」
ダスティンもマルガレットもシャトランも、必死に笑いをこらえている。
「えぇと……義理のお父さま?」
そこでやっとデンスの縦筋が消えた。
「そうだ。儂はお前から見たら、義理の父親になる」
「ちょっと、苦しい言い訳じゃないかしら?」
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