第八話

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 オレリアもわかって手紙を書いているのだ。彼からの返事はこない。だけど、手紙を書いて伝えたいという、一方的な気持ちの押しつけでもある。  もしかして、アーネストは手紙を読んでいないかもしれない。もしかしたら、手紙が届いていないのかもしれない。  それでもかまわなかった。アーネストに伝えたいことを文字にするだけで、彼と話をしたような気分になるからだ。  また一年が経つと、ダスティンとマルガレットの間に女の子が生まれた。それから一年後には男の子が生まれた。  そうやって月日は流れていき、オレリアも十八歳となり成人を迎えた。この年の大きな変化は、デンスが後見人から外れたことだろう。  それでもオレリアは、アーネストには毎月のように手紙を書き、近況を知らせていた。  ダスティンとマルガレットの子どもたちの教育係として、礼儀作法や外国語を教えることになったとか。デンスの誕生日にシャトランと一緒に料理を振る舞ったら、泣くほど喜んでくれたとか。メーラがラフォン城で働いていた料理人と結婚をしたとか。  それでもアーネストからの返事は届かなかった。
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