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そんな『かもしれない』ことばかりを考えていると、胸がズキズキと痛み始めた。
「アーネストさまと会って話がしたいです……」
痛む胸を押さえるかのようにして、オレリアは心の底から気持ちを吐き出した。
仮にアーネストが他に好きな女性ができたとしても、一方的に手紙で別れを告げられただけでは納得できない。
はっきりと彼の口から、その事実を聞きたい。
「わかったわ、オレリア。ガイロの街にいきましょう!」
マルガレットの明るい声に、みんなの注目が集まった。
「え?」
驚きのあまり、オレリアの涙がピタリと止まる。
「だが、あのアーネストだぞ? オレリアが行ったところで、素直に会うと思うか? 会いたくないから、こうやって手紙を一方的に送ってきたのだろ?」
「そうね。兄さんのことだから、正攻法でいけば絶対に逃げる。会わずにオレリアと別れるつもりよ。それってね、ようは会ったら別れられないと思っているからでしょ?」
マルガレットの言葉は、オレリアにとっても意外なものであった。
会ったら別れられない。だから、会わない。
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