第十話

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 オレリアが九歳になったのを知ったのは、ダスティンの報告書に書かれていたから。そのとき、彼女の誕生日を知った。彼女に合いそうなリボンを買ってみたが、やはり贈るのをためらった。  それから毎年、オレリアの誕生日が近づくと、彼女に合いそうな服だったり、アクセサリーだったりを買ってみる。だけど、やはり贈れない。  そうやってオレリアの誕生日をやり過ごしていたが、彼女の十四歳の誕生日。ダスティンから届いた報告書には、オレリアがたくさんの人から誕生日を祝ってもらい、抱えきれないほどのプレゼントをもらって喜んでいたと書かれていた。  それを読んだとき、アーネストの中で何かが音を立てて切れた。まぎれもなく嫉妬。大人げなく嫉妬した。  それ以降、ダスティンはアーネストを煽るような報告しかしてこない。そのたびにムキになってみるが、その気持ちをどうぶつけたらいいかわからなかった。  出せなかった手紙。渡せなかったプレゼント。それらは今、アーネストの机の中で眠っている。
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