僕の一周忌

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僕の一周忌

 生き延びて、生き延びて、罪を犯したのに償うこともなく、生き延びてしまった人生は、80才の時にお酒を飲んでそのまま翌朝に死んでいたようだ。心不全らしい。  僕は天涯孤独で死んだ。  でも母の妹の親戚の人が資産家で優しくて、僕が生きている時は不動産を買ってくれてそのまま住むことも許してくれた。家も離れていないことから僕の葬儀から沼田家先祖の墓の世話までしてくれている。  今日は簡単だけどお寺で僕の一周忌の法要をしてくれることになっていた。  そこに、瑠花がひ孫を2人連れて参列してくれていた。  瑠花も同じ歳だから老けているけれどまだ元気そうだった。  その顔が見れただけで僕は泣きそうになった。  実体は無いけど。笑  男女のひ孫も可愛くて、特に女の子は瑠花にそっくりだった。  時々、歌を歌っていた。 「のびろ、のびろ、びびびびびー」  僕が子供の頃に作った歌だ。  そんな歌をひ孫に教えていたのかと思うと複雑だった。  だって、  人殺しのうた?……。  でも、7才の頃は幸せだった。  思い出すだけで笑顔になれる。  そう、ずっと好きだった。  大好きだった。  結婚して幸せになりたかった。    南無阿弥陀仏。  瑠花、まだまだ、生き延びろ!  もっと幸せになれ!  さようなら、だ!
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