0人が本棚に入れています
本棚に追加
いつからこんなに憂鬱になったのだろう。
朝起きて、顔を洗うと泣きたいくらい憂鬱になりまたベッドに向かう生活。
私は今心を痛めている。
きっかけはイジメ。
傷ついた心は、中々治らない。
薬を飲んでも良くならない。
もう何もかもやめたい。
雨の日は特に体調が悪くなる。
私はベッドの上から窓の外を見ている。
ヌルッとした天気にまた心の傷が悪化しそうだ。
目を閉じた。
何だかキレイな音がする。
鈴の音。
私は目を開けた。すると空中に5人の小人がいた。
小人は、空を飛びながらキレイな音で演奏している。私はぼんやりと小人を眺めていた。
3曲が終わると、私の前に小人は整列した。
「はじめまして、雨の鼓笛隊です。演奏はいかがでしたか?」
「あなたの心が泣いています。頑張りたいのに、動くと痛くて痛くて動けなくなる。だけど、痛みがわかるのは自分だけだから、つらい。つらい。
って、言ってます。病気になったのだから、動けなくて良いのに。かわいそうです。
だから、私たちは演奏します。あなたの心のために。」
私は小人の演奏を聴きながら泣いた。私は焦っている。不安だ。このまま治らない気もする。誰かに知ってほしいのに、わかってもらえない。
自分の気持ちに気がついたら泣けてきた。
演奏をする小人も泣いていた。
演奏を終えてまた整列した小人はお辞儀をした。
「あなたの悲しみは私たちが食べちゃいました。
だから明日から元気になれます。また、辛くなったら私たちがあなたの悲しみを食べに来ます。」
そういうと、空高く小人たちは帰っていった。
ありがとう、小人さん
私は空に向かって笑顔で言った。
最初のコメントを投稿しよう!