雨の演奏会11

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いつからこんなに憂鬱になったのだろう。 朝起きて、顔を洗うと泣きたいくらい憂鬱になりまたベッドに向かう生活。 私は今心を痛めている。 きっかけはイジメ。 傷ついた心は、中々治らない。 薬を飲んでも良くならない。 もう何もかもやめたい。 雨の日は特に体調が悪くなる。 私はベッドの上から窓の外を見ている。 ヌルッとした天気にまた心の傷が悪化しそうだ。 目を閉じた。 何だかキレイな音がする。 鈴の音。 私は目を開けた。すると空中に5人の小人がいた。 小人は、空を飛びながらキレイな音で演奏している。私はぼんやりと小人を眺めていた。 3曲が終わると、私の前に小人は整列した。 「はじめまして、雨の鼓笛隊です。演奏はいかがでしたか?」 「あなたの心が泣いています。頑張りたいのに、動くと痛くて痛くて動けなくなる。だけど、痛みがわかるのは自分だけだから、つらい。つらい。 って、言ってます。病気になったのだから、動けなくて良いのに。かわいそうです。 だから、私たちは演奏します。あなたの心のために。」 私は小人の演奏を聴きながら泣いた。私は焦っている。不安だ。このまま治らない気もする。誰かに知ってほしいのに、わかってもらえない。 自分の気持ちに気がついたら泣けてきた。 演奏をする小人も泣いていた。 演奏を終えてまた整列した小人はお辞儀をした。 「あなたの悲しみは私たちが食べちゃいました。 だから明日から元気になれます。また、辛くなったら私たちがあなたの悲しみを食べに来ます。」 そういうと、空高く小人たちは帰っていった。 ありがとう、小人さん 私は空に向かって笑顔で言った。
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