食人鬼

1/1
前へ
/6ページ
次へ

食人鬼

ワタシは、ますます、パニックになる。 彼が、左頬を叩く。 「………なにが理解できないの?」 ワタシは焦る。この人の言葉の意味が分からないよ。 「もしかして、どうなるかが気になるの?」 ワタシは、ウンと頷く。 「……待ってね。今から見せるから」 彼は、大きな冷蔵庫から、なにか取り出す。 「…ほら、見てご覧。私と一夜を過ごした女の子達だよ」 それは、サランラップされた、人間の頭だった。 腐敗臭がひどく、吐きそうになる。 「……大きな声出さないなら、口枷を外してあげるよ?どうする?もし、大声出したら」 彼は、ナタをどこから出したのか、ナタで、人間の頭に叩き込む。 ワタシは、頷き、彼は口枷を外してくれた。 ワタシは、吐いてしまう。ひどい腐敗臭だからだ。 「…君もこうなるからね?さぁ、30日後が楽しみだよ」 ワタシは理解した。この人、人間を食べる悪魔だと。 また、口枷をしようとするので、言う。 「や、やめて、く、ください。お願いします。大きな声出さないですから」 彼は、ニヤリと笑いながら、答えた。 「理解ありがとうございます。では、君、カエデちゃん、SEXしようか?もし、満足させたなら、生かしてあげるよ?どうする?性処理になるかい?」 「……本当に生かしてくれますか?本当ですか?」 彼は、ワタシを舐めるような目で身体を見て、答える。 「……いいですよ。ただし」 間を空けて言う。 「ここから出さないよ?それでいいかな?」 ワタシは、助かるなら彼の言葉を信じて言う。 「…分かりました」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加