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頭に水滴が落ちて来たので顔を上げると、いつの間にか大きな雲が空を覆い始めていた。
「マジか」
この地域独特のスコールと言う奴だと私は気付いた。
でも、こんなにも天気って変わるもの。
「まあ雨季に来た私が悪いよね」
「でも乾季に比べ安かったんだから仕方がないじゃん」
私は諦めて部屋へ戻ると誰も部屋にいないにもかかわらず、また誰かに言い訳をするようにひとりごちた。雨といってもそこまで強い雨ではない。日本に比べれば全然マシだろう。
スマホで日本の天気予報を見ると、今日の東京は大雨らしい。
梅雨の季節だから仕方がないっちゃしかたがない。
心の中ではやく雨が止め止めと念じる。
「ああ、もう待ってらんない」
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