四月

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四月

アラームに起こされ、憂鬱な朝が始まる。 アイロンのかけられていないシャツを着て、調節を諦めたベルトをしめる。 横目にテレビを見ながら支度をする。 自殺者が今月も増加傾向にあるそうだ。 まだ今月も3日しかたってない。 なのにもう二人も死んだ。 二人とも同じ駅で死んでいる事から事件性も疑われているが、あれはどちらも自殺だ。 自分の意志で落ちていった。 泣きながら、笑いながら。 一人はとても幸せそうであった。 その人を羨ましく思った。 こんな何もない人生で、死に際くらいは美しく死にたい。 そう思えた。
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