「八白 弥富」

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一週間後再び彼女の家についた僕は考えを考えを巡らせていた。 思考は彼女と出会った日までさかのぼる。 おそらく僕はあの日彼女にひとめぼれをした。 黒板の前で凛として挨拶をする彼女は一躍人気者となった。 彼女と親友と呼べるほど信用できるようになったのは、おそらく席替えのおかげだろう。 雲の上の存在のように思えた彼女は、自分が思っていたよりも人間で、これを恋と呼ぶのかと思った。 そんな崇拝が恋に変わったころ彼女と話す機会は増え、信頼関係もできた。 でも、僕は彼女に近づきすぎてしまった。 僕の恋心は隠さなければならなかった。 僕はあの時間が楽しかった。あの時間を終わらせたくはなかった。 自分の小さな気の迷いで彼女を傷つけたくはなかった。 彼女と接してて恥ずかしくないよう全員にやさしくなった。多くの人を気遣った。 彼女のために自分を変え続け、今を迎えている。 悩む理由はないはずだ。僕は彼女を心から愛している。 そこまで考えたところで家のドアがあいた。
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