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プロローグ 黄泉
ここは無限に広がる純白の光の中である。いや、光そのものと言ってもいいだろう。
気がつけば男性はその中に立ちすくんでいた。
冷たい闇も、肌を包み込む温かさも、心地よい音もない。
男性がここはどこだろうと思う前に、突如として、どこからともなく巨大な女性が目の前に現れる。
パクっ。
巨大な女性は男性を飲み込んだ。
何億もの生物を一飲みできるほどの大口で、男性を丸ごと飲み込んだ。
女性の中で優しく包まれながら、男性は「また」新たな世界へと旅立った。
ここは黄泉。
太陽の純白の光に照らされる平和な世界であった。
そして、現世の魂が集う世界でもあった。
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