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「どうした? 正樹」
ベッドの片隅に置かれたスマホが鳴り響いた彰は夢から引き戻されなんとか声を振り絞った。
「どうしたじゃないだろ? やったな彰……とうとう成功したんだろ? ホープⅢ型」
「えっ? 何を言っているんだ?」
寝ぼけていた頭は一気に現実に戻された。
「どうしたんだよ? まだ寝ていたのか? ニュースを見たんだよ」
「ニュース?」
彰は嫌な予感がした。慌ててスマホをハンズフリーにしてニュースを確かめた。
──どういうことだ? まさか……!──
「すまん、正樹……後で掛けなおす」
彰は慌ててスマホを切ると起き上がり、ベッドから飛び起きた。今はむやみに外に出ると危険な状態なので研究所の一室に寝泊まりしている。そこから部屋に出てもおかしくないない程度の服に着替えある場所を目指した。目指す場所は神蔵のいる場所──所長室だ。
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