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「涌島先生! 大変です」
看護師から連絡が入る。
「どうしたの?」
冷静を装うが分かる。葵唯の様態が悪い方に向かっているのだ。
「葵唯ちゃんの意識が……」
「分かったわ。すぐ向かう……」
冴子は迷いながら病室へ向かう。
──本人は承諾している。しかし……でも、これ以上は……もう、ご両親に話をするしか……プレベの改良型 プレベサルバ──
もう、この方法しかない。猶予はないのだ。
「葵唯ちゃん……」
冴子が駆けつけた時には葵唯はすでに酸素マスクをつけ意識を失っていた。
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