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ソララン……もしくは、ソラと呼ばれる男子小学生が答える。
カリギュラ効果、とは一体何なのかを。
「例えば、宿題しないからって理由で親にゲーム禁止されたら、逆にゲームがしたくならないか?」
「分かるっ! めっちゃしたくなる!」激しく同意をして見せたのは、ミカンだった。
「禁止されたことに腹立っちゃって! 何とかママの目を盗んでゲームしようとしちゃう! 結局バレてゲーム機ごと没収されちゃうんだけどねっ! あははっ!」
「そういうことするから、そういう風なことされるんだよ……。日頃から、ちゃんと真面目に宿題してれば問題ないのに……」と、青ランドセルの彼が、目を細める。
「分かってないなぁ〜リューリューは」ちっちっちと、人差し指を振りながら、したり顔でミカンは言う。
「宿題っていうものはね? するものじゃなくて、させられるものなんだよ」
「分かってないのは君の方だよ……」と頭を抱える青ランドセルの男子小学生。
「リュウセイも大変やなぁ……阿呆のお守りは」
「で、でもでも、そこがミカンちゃんの良いところでもありますし!」
藍色ランドセルの女子小学生が、リュウセイに同情し。
紫色ランドセルの女子小学生が、ミカンに対してフォローを入れた。
するとソラが「どうだ? 今の例え、ミオリ と リリカ の二人はピンときたか?」とその二名に対して問い掛ける。
ミオリが答える。
「ウチは何となく分かるで、オカンにそれ、ようされるしなぁ。ウチの場合は、さっさと宿題片付けて、はよゲーム取り返したろって気になるけど」
リリカも答える。
「私は……そうですね……あんまり分かりません。その逆なら、分かりますけど」
と。
「逆?」と、他の七人が、リリカのその予想外である返答に対して疑問符を投げかける。
リリカは苦笑いを浮かべながら、「はい……私の家では逆なんです」と頷いた。
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