2.白黒の世界

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でも、すぐに冷静な表情に戻って、私を背中の後ろにかばってくれる。 「……“()”!!」 キラキラ優しい光が、盾のような形になって、私たちを黒いビームから守ってくれた。 「大丈夫だった?」 ……ふぇーん。 何か話したいのに、口の中カラッカラで、声が出そうにないんですけど。 しょーがない。 コクコクうなづいて意思表示しよ。 「(わか)!」 駆け寄ってきた江守先生に、守神くんは目配せする。 「彼はぼくがなんとかします。美月さんは、森谷さんについていてください」 「かしこまりました」 ……若? ……美月さん? ……どういうこと? 守神くんと江守先生、いったいどんな関係なの? そんな疑問を知ってか知らずか、守神くんは私の目をまっすぐ見つめて口を開く。 「森谷さん。……説明はあとでするから、今は美月さんと一緒にいて」 ……そうだ。 守神くん、井村くんをなんとかする、って言ってた。 正直、聞きたいことは山ほどあるけど、今は足を引っ張らないことの方が大事だよね。 「……うん」 私を安心させるように微笑んだ守神くんは、きびすをかえした。
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