毒蛇小姫

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「この怒りを、どうやって鎮めりゃあいい?おい、私を見ろ。お前」  蛇蝎の首を掴んで、無理矢理目を覗き込んだ。 「あああぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ?!」  そのまま、命を刈り取られてアルカイドは死んでいた。 「ひいい!」  怯えて、尾を薙ぎ払ったのだが、その尾を掴んだ碧は、力ずくで、尾を捻り千切っていた。  この妖変異。レベルが違っていた。 「へえ?お前等のちゃちい毒目が呼び水になったのか。反魂の魔眼(ルビーアイ)――か?蛇蝎が、蛇蝎の毒で死ぬのか」  首を踏みしめられた。  か、勝てっこない。こんな、化け物に。  助けて。ふひひ。助けてミザール。助けて、アリオト。  ベナトナシュ!聞こえる?!  アリオトの思念が。  ふ、ふひひひひひひひ。こんなの勝てっこない。こいつの力は。  でも、ミザールなら。  恐ろしい、真っ赤な瞳と目が合った。  数万倍に、霊気を反射されて、ベナトナシュは沈黙した。  田園調布の赤い死に神。それが、碧の新しい諱となった。
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