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殿について
おー。おー。鏖じゃねえか。
「あん?ああ。お前等も生きてたか」
屋上に上がってきたライルに、碧は言った。
「田所も?」
「まーね?ところで、オフィス酷いことになってるけど?」
「真っ正面から入ってきたハチュ共か。安心しろ。心強い殿を置いてきた。散発な勢力なら、一か所に纏めて叩くという戦略だ。屋上はまあ、私が殺った。オフィスはあいつがいればいい」
「でー、うちの式神に、何したのあんた?」
「あー。あれだ。培養した妖ゴキが大量にいたろう。全部磨り潰しといた」
「それだけじゃないでしょう?霊視班が張った結界の前で、死を覚悟した沖縄の帝国海軍みたいな顔してたわよ?うちの温羅」
「まあ、だから、あいつには一匹一匹ハチュ狩りをさせておく。ゴキの体液塗れにされた温羅なら。多分、臭いぞ?」
その頃、結界前に陣取った鬼神温羅は、
無数の爬虫類に噛まれたり、噛んだままブンブンされていた。
「畜生めええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」
「温羅は放っとけ。さて、逆襲にかかるぞ?静也、好きに匂いを嗅げ」
捩じ切ったアルカイドの首を、乱雑に放り投げた。
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