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紀子が頑張っていた頃、ドイツのベルリン・ブランデンブルク国際空港で、巨大な荷物を背負わされた風間静也が、ヨタヨタになっていた。
「大丈夫か?失敗してコケてもいいぞ?首刎ねるだけだし」
「絶対に、粗相はしません。それより、何の重さです?」
何か、静也は執事服を着せられていた。
「別に?ベルリンで買っといたのよ。プリンキピアの原典と出典その他だ。まあ一応、パパの娘だからなあ。旅のお供に本くらい読む。まあアイザックだからな。いずれザイ的なバッハとかに飛ぶこともあるだろうし」
平成一桁代のアニメの話。誰にも解らないだろうな。静也は思った。
でも、そうですか。
「よし。ちゃっちゃと運べ犬。しょぼいエコノミーじゃなく、私の隣のシートで寝かせてやろう。エグゼクティブだぞ?存分に、私の尻の匂いを嗅がせてやる」
ロクな目に遭わないんじゃないか?
エグゼクティブロイヤルシートに向かっていった。
ところで、何してるんですか?お嬢様。
「あん?今面白おかしくネットワールドを引っ掻き回そうとな?黙って寝てろ。犬」
静也の頭を尻に敷いて、碧はアイマスクを被った。
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