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ナイーブ小学生
城の中庭に、豪華なグリルが置かれていた。
ウキウキで肉を焼いている、プリプリの尻が2つ見えていた。
まあ、その内の1つは、自分が選んだ尻であったし。
「あー、志保?何故、そんな恰好で?」
「え?おかしい?私だって、たまにはこんな水着着たいわよねー?」
剥き出しのお腹に、そんな風に語りかけた。
志保は今、カーディガンの下に、珍しい2ピースのセパレート水着を着ていた。
普段、ワンピース以外着たことないというのに。
「今回、私達は凄く頑張りましたよ?お供えにショコラワターも置いていきましたし」
「うん。軽く1000人分くらいあったな?ああ真琴♡モルディブ気分思い出しちゃいそうだぞ♡カーディガン脱いだら、ちょっと寒いだろ?こっちにおいで♡」
「はい♡キュウ♡お尻に硬いのが♡当たってまちゅ♡ああ好き好き♡お肉でちゅよ♡アーン♡」
「あああ♡いつもの肉だが、真琴が焼いてくれただけでよかった♡あれ?ぎ?――ギギギ。まあいいやんー♡」
今、軽くギギギっていいたなこいつ。何か青緑色の汗か何かがぶわっと分泌しているし。
ああ。真琴君が調理したものは、肉をグリルで焼いてだけでもああなるのだな。
「もう真琴可愛すぎて堪らん♡ドイツの城でしちゃおっか?♡」
「キュウウウウ♡はい♡降魔さんを助けた瞬間、私の子宮は赤ちゃんを作る準備をしちゃってまちた♡」
「まあ♡向こうはお盛んね♡」
「志保!お前!グラビアか何かか?!」
テーブルに座って、お股を開いた志保の痴態があった。
「妊娠中はゴム付けて、安定期にしかしないって話だけどね?たまにはいいみたい♡」
お前は、何を言っているんだ。
ああ、そういえば、妙な空気が真琴君を中心にして、馬鹿はとっくに引きずられてってるし。
まさか、志保までがこんな。
そこで、耳に囁かれた。
「雪次君が、子供欲しいって言ったんでしょ?私は、別にいいけど?ってリアクションとっただけ。今度は、私の希望を叶えて?パパさん♡」
ところで、向こうはおっぱじめようとしていて。
「王族ってね?隣で何をやっていても、気にしないみたい♡雪次君♡来て♡」
どうなっているのだこれは。何かが、何かがおかしい。
ん?今、三角形の細長い何かが、視界の端で揺らめいたような?
島原は、造物主譲りの高い守りがあって、この手の精神的誘導には、容易に引っ張られなかった。
でも、引っ張ってるのは最愛の女で、さてどうしようと思いながら、しかし気付けば、テーブルの上で寝そべった志保に、だいしゅきホールドを食らいかけていて、テーブル上の妻に、伸しかからんとしていた。
もう駄目だ。隣の馬鹿達のように、何もかも忘れて、妻の裸体を貪ってしまおうか。
などと思ったら、突然。
「何やってるのよさああああああああああああああああああああ?!雄しべか?!雌しべか?!莉里の前でそれは許さんのよさあああああああああああああああああ!」
ナイーブ幼児に乱入されたという。
「ああ莉里ちゃん。肉食べますか?」
「自分で焼くわ!おばさんが開封した方を!兄ちゃんももうすぐ戻ってくるのよさ!よくもまあ、莉里達のような子供連れて、こんな真似するのよさ?!虐待なのよさそれは!」
まあ、ごもっともでもあって、同時に、妙に助かった。
俺は勘解由小路とは違うんだ。
ああ志保♡志保♡志保♡
この前の音声データは捏造だ。そうに決まっている。
むっつりスケベは、ホッとしたような、残念なような、何やら複雑な感情を抱いていた。
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