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神社
15年前の4月、私は4年3組の教室にいた。
新学期になり初めて入る教室は新しい匂いでいっぱいだった。
自己紹介をし、新しい時間割表と沢山のお手紙をもらうと、すぐに下校の時間になってしまう。
帰りの会の時になっても私はワクワクした気持ちが抑えられず椅子に座りながら足を前後にばたつかせていた。
「ふうちゃん一緒に帰ろう」
声をかけて来たのは仲良しのみきちゃんだった。同じクラスになれなかった子も通学路で合流して遊ぶ約束をしながら帰るのがいつものパターンだった。
「じゃあね、お昼食べたらここに集合ね」
私達はいつも神社の前で別れて、それぞれ自分達の家へと帰って行く。
あの頃の遊び場は決まって家の近くの神社だった。
遊具もないその場所で私達がやる事と言えば、縄跳びや、鬼ごっこ、だるまさんが転んだなどで遊具など使わないし、小さな子達を気にしないで走れ回れたので公園よりもこの神社を好んでいたのだと思う。
いつからか神社は当たり前の様に私達の遊び場所になっていた。
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