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私はランドセルから鍵を出して玄関のドアを開けた。
ランドセルを自分の部屋に勢いよく投げ入れてると、リビングのテーブルの上にはお母さんが作っておいてくれたオムライスが見えた。
私は冷蔵庫からケチャップを取ると、水滴だらけのラップを外し、オムライスにケチャップでニコニコ顔を描いた。
「う〜ん、83点」
ケチャップの顔に自己採点をすると、ケチャップのニコニコ顔をスプーンでヘラの様にベッタリとオムライスにまんべんなく塗り広げて一口食べた。
『ふうかへ
お帰りなさい。クラスがえはどうだったかな?
ふうかの好きなオムライスを作っておいたよ。
ちゃんとチンして食べてね
お母さんより』
添えてあるお母さんの手紙を読みながら、チンするのを忘れていた事に気がついた。
温かくしなくてもお母さんのオムライスは美味しい。
誰よりも早くに着いて「ふうちゃん早すぎぃ〜」って言われて得意げになってる自分の姿を想像しながら、オムライスを急いで口にかき込んだ。
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