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そしてすぐに周りの音が止み、友達を見てみると石のように動かない。
失敗だ。
ただ今回は一味違う、違う場所に移動していれば信じるだろうと思い、友達の肩に置いた左手を動かそうとしてみたが動かない。
(これだめだ、ハァハァ、一回・・・・・ちょっと・・・・動かそう)
すぐに時間は動いた
「なんだ、なんでそんな疲れてる」
「ちょっと、君が石になって、あの~それで左手が動かなくて、無理で・・・・・動かした。」
「まぁよくわからんけど時間は止まってたっぽいね」
「そう!そうなんだよ!やばくね?」
「それって何回でもできんの?」
「どうだろう、やってみる」
(時間よ止まれ)
「どうだ?止まったか?」
「無理だ~これ三回しかできないのかよ~」
友人が真剣な顔で僕の顔を睨みながら話した。
「お前一回どこで使った?二回しか使ってないだろ」
「わ〜えっと、朝起きて眠くて、そして使った、家、うん!家の中で!」
「そうか、お前が馬鹿で少し安心した」
「なんで!?」
「とりあえず、適当に使うのはやめておけ」
「そうだね」
僕たちは最近聞いてる曲の名前を言い合いながら教室に戻った。
「じゃあホームルーム終わり!また明日!」
先生は足早に教室を去った、友達のほうに目を向けると丁度バックを持ち上げ席を立つところだった、バックを持ち上げいつものように友達の肩に手をまわしながら「帰ろうぜぇ」と話しかけ一緒に下校をした。
七時十分にアラームが鳴り、二度寝したい気持ちをぐっとこらえて、一階に降りて朝ご飯を食べた。
梅雨が終わり夏が近くまで来ている、そんな予感を感じさせる過ごしやすい気温だ。
ただ学校まで歩いてみるとじんわり額に汗が滲んできた。
「うぃ~」
友達の肩を軽くたたき後ろの席を通る、友達はスマホに夢中で何の反応も示していなかった。
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