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「いい加減にしろよ阿呆ラム!」
数秒後だったのか数分後だったのか、サヴィトリの体感時間的にはものすごく経ってから、ヴィクラムの後頭部にシンプルなツッコミとチョップが叩きこまれた。
解放されたサヴィトリは息を大きく吸い込み、同じ勢いで息を吐いた。呼吸が整うまで何度か繰り返す。
「色ボケてんのかてめえ!」
ヨイチのガラが完全に悪くなる。言動の端々に荒々しさが見え隠れしていたため、それほど驚きはない。
「健康のために三大欲求は抑えないようにしている」
誰がどう見ても至極真面目な顔でヴィクラムは反論した。面の皮の厚さが人の何倍もあるのか、絶望的に状況把握力が欠如しているかのどちらかだ。
「少なくとも性欲は抑えろよ」
「無理だ。死ぬ」
「なら今すぐくたばれ」
「それも無理だ」
「だったら公序良俗に則った行動を心掛けろ」
「難しいことを言われても困る」
「微塵も難しくねえよ!」
「同じあやまちは三度は繰り返さないと覚えられない」
「情けないことを胸はって言うな!」
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