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「ここまではっきり言われてもまったくピンときていないでしょう、サヴィトリ様。あなたが誰に対してもそういった態度だから、今回こういった手段に出ることになったのです」
「はぁ」
サヴィトリは生返事しか返せない。カイラシュの言う通り、彼が言わんとしていることが何かわからなかった。
「ここにいる全員、サヴィトリ様のことが好きなんですよ」
「それはどうもありがとう」
サヴィトリは頭を下げた。
好意を持ってくれるのは嬉しい。特にこの場にいる四人は、サヴィトリが正式に第一王女としてクベラ国に戻る前からの付き合いだ。サヴィトリ自身、彼らのことを特別に思っている。
「もおおおおおおおおっ! だからそういうところですよサヴィトリ様! 好きだって言ってるのにどうして右から左にさらっと流しちゃうんですかあああああっ!」
カイラシュは半泣きになって叫び散らす。元々カイラシュは情緒のふり幅が大きい方だが、今日は特にそれが顕著だ。
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