4-7 一番ではない男★

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 せっかく冷静になって自分の気持ちを見つめようとしていたサヴィトリの思考が断ち切られる。  よくよく考え――なくても当然だ。ヴィクラムが考える猶予(ゆうよ)を与えてくれるわけがない。屋外で(こと)におよぼうとしたり、「ムラムラした」と馬鹿正直に言って個室に連れ込むような奴だ。 「ちょっと、まっ――」 「もう待たない」  ヴィクラムは下着を押しやるように腰回りを撫でる。 「ヴィクラム、だめっ……ぁ……」  サヴィトリのの腰が浮き、下着を脱がせるのを自ら手伝う形になってしまった。 「何がダメなんだ」  淡々とした口調で問いながら、ヴィクラムは胸と下肢を同時に愛撫した。控えめに膨らんだサヴィトリの胸をゆっくりとこね回し、ぴったりと閉じた秘裂を指でなぞる。 「だから、っあ! やっ……こんなの、ん、んっ……!」  ヴィクラムの武骨な太い指が滑るたびに粘性の高い水音がし、サヴィトリは無意識のうちに背中をのけ反らせた。全身に甘い気だるさが絡みつき、頭と心を鈍らせる。
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