4-7 一番ではない男★

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 サヴィトリはたまらず固く目を閉じ、耳を塞いだ。  自分の荒い呼吸と心臓の音がうるさい。ヴィクラムにかき回され、下肢が熱くどろどろに溶かされているような気がする。 (ああもう、何もかも全っ然、だめだ。私、最低……)  視覚と聴覚を閉ざしたせいで、サヴィトリは余計に感覚が鋭敏になった。胸に這わされた舌の温度も、ヴィクラムの指がどこに触れているかもわかる。 「ここが反応がいいな」  ヴィクラムの声がいやに明瞭に聞こえた。  何かを探り当てたかのように、ヴィクラムは指先でとんとんと内壁を叩いた。同時に親指で敏感な突起をくにくにとこね回す。 「はぁっ……やっ、いやあぁ……ん、んうぅ……あ、ああぁっ!」  押し寄せる強い刺激に、サヴィトリの中で何かが決壊するのがわかった。  一瞬弓なりに硬直した後、びくびくと身体が震える。霧を吹いたように肌が汗で濡れた。意識と視界が滲んだようになり、荒く深い呼吸しかできない。 (私、このまま、本当に……?)  呼吸が一向に整わない。目の前が乳白色でくもっていく。  瞬きをすると、目の端からぬるい涙がひとすじ流れた。
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