33人が本棚に入れています
本棚に追加
サヴィトリはたまらず固く目を閉じ、耳を塞いだ。
自分の荒い呼吸と心臓の音がうるさい。ヴィクラムにかき回され、下肢が熱くどろどろに溶かされているような気がする。
(ああもう、何もかも全っ然、だめだ。私、最低……)
視覚と聴覚を閉ざしたせいで、サヴィトリは余計に感覚が鋭敏になった。胸に這わされた舌の温度も、ヴィクラムの指がどこに触れているかもわかる。
「ここが反応がいいな」
ヴィクラムの声がいやに明瞭に聞こえた。
何かを探り当てたかのように、ヴィクラムは指先でとんとんと内壁を叩いた。同時に親指で敏感な突起をくにくにとこね回す。
「はぁっ……やっ、いやあぁ……ん、んうぅ……あ、ああぁっ!」
押し寄せる強い刺激に、サヴィトリの中で何かが決壊するのがわかった。
一瞬弓なりに硬直した後、びくびくと身体が震える。霧を吹いたように肌が汗で濡れた。意識と視界が滲んだようになり、荒く深い呼吸しかできない。
(私、このまま、本当に……?)
呼吸が一向に整わない。目の前が乳白色でくもっていく。
瞬きをすると、目の端からぬるい涙がひとすじ流れた。
最初のコメントを投稿しよう!