第5章 5-1 第1回 男四人の危険な密談(ジェイ視点)

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 原則、他者のシフト中は干渉不可なんだけど今は状況が状況だ。特にナーレンダさんなんかは、しゃしゃり出るに決まっている。  国有林での狼討伐から戻って以降、サヴィトリは自室に引きこもっていた。食事を部屋の前に置いてはいるが、手を付けた形跡はない。  俺の見立てではヴィクラムさんだけが原因じゃない気がするんだよね。俺で解決できることならいいんだけど。はぁ、襲撃者の大元や三派閥のこともあるし、やること多いなぁ。  俺は二重扉をきっちりと閉め、両方の手のひらを合わせた。何も気付かず中で乱闘しているであろう三人に向かって「閉じ込めてごめんなさい」と心の中で謝る。  とりあえず、冷めても美味しい料理でも作ろうかな。どうやってサヴィトリに出てきてもらうかは、調理しながら考えよ。
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