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「……なるほど。補佐官殿との時は、こんな顔でこんな風に鳴くのか」
人が悪いを通り越し、もはや悪党のような笑みを浮かべ、ヴィクラムはサヴィトリの顎を掴んだ。顔を逸らせないようにしっかりと押さえつける。
「あ……えっ……っ、わああああっ! ばかラム! 最低! ばか! ばかっ! ばかっ!!」
身体の自由をほとんど奪われているサヴィトリは叫び散らすことしかできない。別の男によって達した後の顔をまじまじと眺めるなど、趣味が悪いにもほどがある。
「やはり俺の時とは違うな。補佐官殿を見習って、次はこういう搦め手も試してみるか」
「カイの真似だけはしないで! 変態が増える! 困る! 超困る!!」
サヴィトリはここ最近で一番の大声を張り上げた。それくらいカイラシュの真似をされるのはまずい。
「そうですよヴィクラム殿。変態枠はこのわたくしだけですべて埋まっているのです! 他人の領分を犯すようなことは控えやがってください! っていうかそこにいられると死ぬほど萎えるので、黙って視界もしくはこの世からお消えになっていただいてもよろしいでしょうか!」
いまさらカイラシュがヴィクラムに対して敵意をむき出しにする。
もっと最初の段階で敵対してほしかったとサヴィトリは思わずにいられなかった。
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