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「過ぎたことを持ち出して悪かった。でもね、私はジェイに忠誠を強いているわけじゃない。もう一度裏切ろうと、誰に付いたとしても、それはジェイの自由だ。私はただ信じている」
サヴィトリはジェイの手を取り、しっかりと握りしめた。
「そういうこと気後れなしにできちゃうのってずるいよね」
ジェイは大げさに肩をすくめた。
何がずるいのかわからないサヴィトリは首をかしげる。
「んー……まぁいいや。話が逸れた。引きこもりってどういうこと?」
「今日でサヴィトリが引きこもってから四日だよ。さすがにおかしいと思って、様子を見に来たんだ」
「……四日!?」
サヴィトリはオウム返しにし、周囲を見渡した。見える範囲に、ジェイの発言を裏付けるものはない。
(本当に四日も引きこもっていたなら、カイやナーレが様子を見に来そうなものだけれど)
カイラシュもナーレンダも性格こそ真逆だが、サヴィトリに対して「超が付くほど過保護」だという点だけは一致している。
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