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「あはは、疑われてる? 三人とも大人げなく喧嘩していたから、ちょっと反省してもらってるだけだよ」
内心を見抜いたかのように、ジェイは訂正する。
(全員出し抜いたんだ。やっぱり一番食えないな)
冷めて粘度の増したお粥を、サヴィトリは口の中にかきこんだ。
「本当なら俺のシフトはお弁当持ってヤーマ領にでも行って、のんびりピクニックでもしたかったんだけど、しばらくは療養かな」
ジェイは席を立ってサヴィトリのそばに近寄り、じっと顔を見つめた。四日も飲まず食わずだったせいで、削いだようになったサヴィトリの頬に触れる。
体温を感じさせないジェイの手に、サヴィトリはどきっとした。
「そんなに具合悪そうに見える?」
サヴィトリは目を細め、さりげなくジェイから視線を逸らす。
だがジェイは逃がしてはくれなかった。
膝を屈めてサヴィトリと目線を同じにし、両手でサヴィトリの顔をはさんだ。自分の方に向けさせる。
「どっちかっていうと心の方に負担がかかってそうに見えるかな。派閥や内通者の件もある上に、いきなりみんなから好意を押し付けられたら疲れちゃうよね」
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