1-3 陽光姫と四人の恋人

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「喋ってもいいけれど、シフト表みんなに渡したし、これ以上話すこともなさそうだからもう解散するよ」 「ちょ、ちょ、ちょっと待って! 俺の扱いひどくない? カイラシュさんもヴィクラムさんも告白だったり、なんかカッコよさげなこと言ったのに、俺だけ何もなし!?」  ジェイはわたわたと手を動かして抗議する。 「サヴィトリ様、こいつらは端的に言って、ばか、あほ、童貞です。無視してください。誰がどんなアピールをしようとも、わたくしが一番サヴィトリ様に相応しいに決まっています」  ヴィクラム、ナーレンダ、ジェイの順番に、カイラシュは指をさした。 「良かったな、ジェイ殿。ばかでもあほでもなくて」  ヴィクラムは悪気も悪意もない顔をし、ジェイの肩を叩く。 「二人とも俺になんか恨みでもあるんですか……」  ジェイは円卓に突っ伏し、あふれる涙をそっと押さえた。
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